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【インド生活】北インド初心者、北インドの大気汚染にびびるの巻。~原因と対策~

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(※本記事は旧ブログに2021年12月に掲載したものを再掲しています。)

ナマステ、インド在住のKome(@chankomeppy)です。

前回の投稿からまたもや1か月以上経ってしまった。書きたいことは山ほどあるのに、パソコンを開くのがだるくてね。。。

▼前回の投稿 indoyuruyuru.com

ディワリも終わり、北インドは一気に冬である!

北インドに引っ越してきてから初めて迎える冬であるが、北インド初心者の私はこの1か月、西インド(グルガオンに来る前はムンバイに住んでいた)との違いに驚いている。

▼目次はこちら (クリックして表示)

想像以上に大気汚染がヤバい

グルガオン

昔住んでいたムンバイでも大気汚染を感じることはあったが、いうても「新興国ならこんなもんだろ」というレベルで、身の危険を感じるほどではなかった。他の大都市もそんなもんだと思う。

秋冬のデリー近郊は大気汚染が非常に深刻にという話は知ってはいたが、私の想像を上回る白さ、そして臭さで驚いている。

インドは大気汚染が深刻」とよく言われるが、まじで深刻なのは北インドだけなんじゃないの?
(空気が綺麗な地域もあるし、広大な面積を有するインドにおいてなんでも「インド」と一括りにするのよくないよね、と言いたいだけです)

北インド」の大気汚染の理由でよく言われているのは、こんな感じだろうか。

  1. 伝統的な焼き畑
  2. ディワリ時の爆竹や花火+ダシェラのラヴァーナ燃やし
  3. 工場からの煙とか車の排ガスとか
  4. 大気汚染物質が滞留しやすい環境

【原因①】伝統的な焼き畑

北インド(ハリヤナ州・パンジャブ州)では焼き畑農業がいまでも行われており、秋に稲を収穫後、その残りかすの藁を大量に燃やす。

焼き畑は北インドにおける大気汚染の最大の原因であるとされている。

州政府によって焼き畑は禁止されているはずなのだが、伝統的な人々がその伝統を簡単に変えられるはずがあるまい。コンサバなみなさんは変化を受け入れず、農地を焼くという伝統的な手法にこだわり続けている

焼き畑をやめて機械を使えば補助金が出るらしいが、いきなり機械を使うのって難しいし、それならこれまで通り焼いた方が簡単だよねー。。。という気持ちはわからなくもない。実際に、焼き畑は安くて楽という意味でコスパも良いらしく、今を生きる人たちに将来の話をしてもなかなか伝わらないんだろうなぁ。

NASAの衛星カメラで撮影されたFire Map(リンク)を見てみると、パンジャブ州とハリヤナ州がとてもよく燃えている。

焼き畑10月
左から順に10月1日、15日、29日の火災状況

焼き畑11月
左から順に11月1日、15日、29日の火災状況

赤いところが火災🔥🔥🔥
10月中旬~11月中旬が焼き畑のピークなのか、と知る。11月下旬になると、焼き畑の気配はぱたりとなくなる。


焼き畑に加え、こちらでは焚き木をして暖を取っているローカルさんを見かける。

北インドの冬は他の地域と比べて圧倒的に寒い。朝晩は特に冷え込む。暖を取る手っ取り早い方法が焚き木なのはいいとして、何を燃やしているのか見ると、可燃物だけではなく、空のペットボトル容器なども燃やしていた。

影響度としては低いかもしれないけど、これも北インドならではの大気汚染の原因のひとつなのかなぁ、、と思ったりした。

【原因②】ディワリ時の爆竹や花火+ダシェラ

ディワリ前後は彼方此方で爆竹騒ぎ、そして打ち上げ花火を上げてお祝いしている。

爆竹や花火の煙も大気汚染の原因のひとつであるとして、各州は「爆竹は20時から22時まで限定!」とか「グリーンクラッカー(大気汚染物質が少ない爆竹)限定!」とか、色々と制限を設けているようなのだが、ルールを破るのが大好きな人が多いので制限はあってないようなものである。

ディワリ時の爆竹や花火は北インドに限った話ではなく、インド各地で見られる。北インド特有の事情はないかな~?と考えてみると、ふと「ダシェラ」を思い出した。

ディワリの2週間ほど前に「ダシェラ」というお祭りがある。これはナヴラトリーの最終日で、北インドでは魔王に模した巨大な人形を燃やす。これまた大気汚染を引き起こしそうなイベントである。

ちなみに、西インドではガルバと呼ばれるダンスを夜な夜な踊り、東インドではドゥルガーという神様に祈りを捧げる。地域によって祝い方が異なる。

北インド以外の他の地域では魔王を燃やす風習はないので、これもきっと北インドの深刻な大気汚染と結びついているんだろうな、と思っている。

【原因③】工場からの煙とか車の排ガスとか

工場から排出される煙や車の排気ガスも大気汚染の理由の一つだと言われており、奇数日には奇数ナンバー、偶数日には偶数ナンバーしか公道を走っちゃだめ!という、意味があるのかないのかよくわからない規制がかかったりもする。

工場の煙や車の排ガスは北インドに限った話ではないし、むしろ排気ガスという意味ではムンバイの方がデリー近郊よりもひどい。

果たしてこの規制にどれだけの効果があるのかは不明であるが、焼き畑や爆竹をなかなか制限できない中、州政府が唯一コントロールできる政策なのかもしれない。

「大気汚染に対して策は取っている」というパフォーマンスの一つとしても重要なのかな。規制される側としては、たいして効果もなさそうなのにいい迷惑である。

少しは意味あるのかな。。。と願っています。

他にも、建設現場や道路工事も大気汚染と関連づけられて「この期間は工事をしないこと」と規制がかけられるが、、、うーん、意味あるのか謎です。

様々な工事はこうして遅延してゆく。

【原因④】大気汚染物質が滞留しやすい環境

デリー周辺で大気汚染がヤバい最大の理由が、気候+地理的条件によって汚染された空気が滞留しやすいことにある。

秋ごろになると風向きが変わって、パンジャブ州やハリヤナ州の焼き畑で発生した煙がデリーの方へ流れてくる。

焼き畑の煙に加えて、ダシェラやディワリの煙、工場の煙、車の排気ガス、工事現場からの排出、すべてが合わさって超有毒なガスとなり、デリー周辺に滞留する。

滞留のメカニズムとしては、ディワリ頃からデリー周辺の気温がグっと下がり冷え込む。特に夜明けから明け方にかけて冷え込むのだが、空気が冷えると「大気境界層」という汚染物質をとじこめる層が狭くなり、大気汚染物質が地表に滞留してしまう

また、内陸に位置していることから、海風の影響を受けることが全くなく、大気汚染物質が滞留してしまう

ムンバイやチェンナイと言った海沿いの大都市は、冬も温暖だし、海風もあるから、仮にディワリや排ガスで大気汚染物質が生み出されたとしても、デリーのように滞留することはないんだな、、、

なんと不幸なデリー・・・

大気汚染と共に生きる(対処策)

ローカル個人商店で売られているマスク

大気汚染が原因(だと思われる)で、外出後に頭が痛くなったり、体調が優れなかったりするので、外に出るのが億劫になってしまった。だからと言って外に出ず、ずっと家の中に引きこもっていると、太陽の光を浴びなさ過ぎてビタミンD欠乏症になる恐れもある。

外に出ると体調を崩すから家にいたいけど、外に出て太陽の光を浴びないと体調を崩す。私はどうすりゃあいいんだ…w

様々なファクターが複雑に絡み合って引き起こされる北インドの大気汚染がすぐに解決するとは思えないので、北インドの大気汚染とうまく向き合う方法を模索中である。

空気洗浄機があれば、気持ち的にはだいぶ楽にはなりそうなんだが、空気清浄機という高価なものはなく。。。あったとしても、きっとフィルター交換とかが面倒そうなので私には向いていないということにしておく。

とりあえず、毎日ジャラネーティ(鼻うがい)をして鼻の穴を清潔に保つよう努めている。なんの設備も投資もいらないし、これが一番楽。水と塩さえあれば誰でもできる。

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鼻うがいは原始的な方法だが、目で見てわかる効果(黒い鼻水や鼻くそが排出される)がある。鼻毛がフィルターとなって汚染物質が体内に入るのを阻止してくれているのかと鼻毛に感謝する毎日である。

鼻毛や耳毛が異様に長いおじさまに時々遭遇するが、己の身を守るために毛が伸びたのだろうか。と見かける度にひそかに思っている。

ちなみに、外出していない日に鼻うがいをしても、黒い鼻水や鼻くそが排出される。

家の中にいても全く安全ではないのだな。。。

すきま風か!???換気扇か!???

どこにいても大気汚染からは逃れられないようである。

さいごに

空気清浄機があったとしても、きっとフィルター交換とかが面倒そうなので私には向いていない」と強がりな発言をしたが、

なんだかんだやっぱり、

空気清浄機ほしい。

P.S.
空気清浄機を買いました。でも大気汚染のためじゃなくて猫のため😂

暗黒のグルガオン生活シリーズ

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