(※本記事は旧ブログに2021年4月に掲載したものを再掲しています。)
ナマステ、インド在住のKome(@chankomeppy)です。
カーダは免疫力を高めるアーユルヴェーダのホットドリンクで、インドでは風邪を引いたときや風邪予防によく飲まれている。
風邪気味でしばらくカーダにお世話になっており、カーダーのおかげで回復できた。(多分)
せっかく (?) なので、この機会にカーダについて簡単にまとめてみた。
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てゆーか、コロナ第二波やばいやんけ
カーダの話をする前にインドの最近のコロナのお話。
インドでは、私が住むムンバイが属するマハラーシュトラ州(以下MH州)を中心にコロナ第二波が来ており、日々の新規感染者数は過去最高を更新し続けている。
昨年の長~~~い第一波の後は新規感染者数は減少し続け、私がインドに戻ってきた2月末ごろは「コロナは終わった!」「俺たちにはワクチンがあるぜ!」と強気な雰囲気が漂っていたのだが、みんな気を抜いちゃったのだろうか、あれよあれよと第二波が到来。4月4日には第一波のピーク水準を超え、ついに1日の新規感染者数が10万人を超えた。(←そのうち半分超はMH州)
その後も連日10万人を超える人々が新規感染、昨日(4月14日)のMH州の新規感染者数は58,952人と高い水準のまま推移している。
MH州は4月の頭からロックダウン中、さらに昨日(4月14日)からはより厳しいロックダウンが開始となった。他の州でも夜間外出制限が実施されるなど各州で封じ込めにかかってはいるものの、長引きそうだなぁ~と何となく思っている。 このロックダウンによって下降トレンドになればいいのだが、窓から外を見る限り、交通量はロックダウン前と比較してあまり変わっていないように感じる。
こんな状況の中で風邪をひいてしまった
コロナの第二波がぐいぐいと勢力を増す中で、私は風邪を引いてしまった。
ビーマールフーン🤧🤧🤧
原因はおそらくエアコンだと思われる。ついうっかりエアコンをガンガンにつけたまま寝てしまい、翌朝起きたら喉の調子がおかしい、という具合。暑い時期についやってしまいがちなエアコンによる夏風邪である。
インド最大のコロナ感染地域であるMH州のムンバイに住んでいるのでコロナの可能性も否定できないと思いPCR検査を受けたが、結果は陰性。コロナじゃなくてよかったとホッとするも、体調は優れない。
ムンバイは、MH州のロックダウンによって完全に在宅勤務で、飲食店や映画館、モールやショップも開いてないので、たとえ外出したくてもできない状況だ。
風邪を引いて体が弱っている状態でコロナ菌がウヨウヨしている(であろう)街中に繰り出すことはまずないが、いつウイルスに侵されるかもワカラナイので、早く風邪を克服して免疫力を高めたい。
漢方薬に頼る
そんなわけで、当初は日本から持ってきた「
わいは漢方信者です pic.twitter.com/3nX7G0PzSX
— ᴷₒᴹₑ🇮🇳 मुम्बई में🕉️ (@chankomeppy) April 9, 2021
しかし、期待していた効果は得られず、葛根湯だけが減っていった。
漢方が効かない時もある。ザンネーン!
アーユルヴェーダに頼る
日本の伝統医療が効かないのであれば、郷に入れば郷に従え、インドの伝統医療に頼ろう!
というわけで、アーユルヴェーダに頼ることにした。
アーユルヴェーダとは、「生命」を意味するアーユル(サンスクリット語ではアーユス)と「知識」や「科学」を意味する「ヴェーダ」からなる言葉で、インドの伝統的な医学である。
アーユルヴェーダに詳しいわけではないが、ヨガを勉強しているので少しは知識がある。風邪に効くとされる代表的なハーブやスパイスをいくつか挙げる。
- トゥルシー(ホーリーバジル)
免疫力を高め、頭痛や鼻づまりを緩和。
万能薬のハーブと言われている。
(和名:神目箒 ) - アドラク(ジンジャー)
殺菌作用があり、喉の痛みなどを軽減。
(和名: 生姜) - ハルディー(ターメリック)
免疫力を高め、痛みや炎症を抑える。
(和名:鬱金 ) - ダールチーニー(シナモン)
体を内側から温める。
(和名:桂皮 ) - カーリーミルチ(ブラックペッパー)
抗炎症作用があり、喉のイガイガを取り除く。
(和名: 黒胡椒) - ロウング(クローブ)
抗炎症作用があり、喉の痛みなどを和らげる。
(和名:丁子 )
トゥルシーのお茶を飲んだり、生姜たっぷりのチャーイやターメリックラテを飲んだり、ブラックペッパーをぬるま湯に溶かしてうがいをしたり、風邪予防や風邪を引いたときのホームレメディーは色々あると思うのだが、今回はオールインワンで対処することにした。
そう、、、 これらのハーブやスパイスが全て詰まった「カーダ(Kaadha)」の登場である…!
(ようやく本題😂!!)
カーダに頼る
カーダは、さきほど紹介したようなハーブやスパイスなどをお湯で煮だした温かい飲み物で、必要な材料さえあればすぐに作ることができる。
…のだが、面倒臭がり屋の私はカーダのインスタント粉末を…。
1包あたり7ルピー(約10円)とかなりお手頃価格。15種類のハーブ等が含まれているらしい。
お湯に溶かすとこんな感じ。葛根湯と併用した。
なんかやっぱり風邪気味なのが治らないので葛根湯に加えてカーダーの粉も。ぽかぽか♨ pic.twitter.com/dwXukimNKF
— ᴷₒᴹₑ🇮🇳 मुम्बई में🕉️ (@chankomeppy) April 13, 2021
カーダの効能
カーダはインドで古くから飲まれており、免疫力を高める効果がある。そりゃあ、こんなにもたくさんのハーブやスパイスの効能を一度に享受できるわけだからな… 信頼度は高い。
免疫力を高めることから、コロナパンデミック以降注目を浴びており、モディ首相も国民への演説でカーダを飲むように勧めていたことも。
また、免疫力を高める以外にも様々な効能があり、健康維持にもってこい。
例えば、抗酸化作用のあるターメリックや生姜、ブラックペッパーが体の毒素を排除してくれたり(デトックス効果)、トゥルシーなどのハーブが呼吸器官系の症状を和らげてくれたり(喘息の軽減)、食後にカーダを飲むことで様々なハーブやスパイスが消化を手助けしてくれたり(消化促進)、体にいいこと尽くめの飲み物である。
1日に何杯まで飲んでいいの?
ハーブやスパイスは体に良いが、取りすぎるとマイナスの効果をもたらす。鼻血や消化不良、胃酸過多など、逆に不健康になってしまう。
カーダを1日に何杯も飲めば免疫力が劇的に高まるというわけではなく、適量を継続して飲み続けることで効果が発揮されるのだ。
じゃあその適量ってどれくらいー?という話であるが、それは体質によって異なる。
アーユルヴェーダにおいて、人間の体はドーシャと呼ばれる3つの要素(①ヴァータ、②ピッタ、③カファ)から構成されており、ドーシャのバランスが良いと健康、ドーシャのバランスが崩れると健康が損なわれると考える。
生まれつきの性質やそのときの環境に応じて、人それぞれ優位なドーシャがあり、ヴァータが優位なら「ヴァータタイプ」、ピッタが優位なら「ピッタタイプ」、カファが優位なら「カファタイプ」と分類される。
(自分がどのタイプなのかはググって診断してみて)
- ヴァータ
風のように軽くふらりと動きまわるイメージ。バランスが崩れると体が乾燥しやすくなる。 - ピッタ
火のようにめらめらと燃えているイメージ。バランスが崩れると怒りっぽくなったり炎症を起こしたりする。 - カファ
大地のようにずっしりと動かず安定し、水のように蓄積されていくイメージ。バランスが崩れると太ったりむくんだりする。
ヴァータタイプの人は1日2杯までカーダを飲んでも良く、乾燥を避けるためにギーを入れてもよい。
ピッタタイプの人は1日1杯まで。空腹時を避け夕食後に飲むとよい。
カファタイプの人はウイルス性の病気にかかりやすいため、1日2~3杯程度カーダを飲む必要がある。
私はヴァータの性質が最も強く、2番目に強い性質がピッタなので、朝食・夕食後に1杯ずつ、または夕食後に1杯だけ飲むようにしてみた。
鼻うがいもあわせて実施
カーダに加え、毎朝晩、鼻うがいをして鼻の奥にこびりついた鼻水を取り除くようにした。
葛根湯が効いたのか、カーダが効いたのか、鼻うがいが効いたのか、果たして何が効いたのかは不明であるが、体調はみるみる回復。
最初から抗生物質を飲んでいればここまで長引かなったんじゃないか説もあるが、とりあえず自力で回復することができたので、良しとしようではないか。
最後に
再び体調を崩したくないので、風邪予防として今後もカーダを飲み続けることを決めたのであった。鼻うがいもね。
あとは基本中の基本だが、食生活と睡眠、そして適度な運動だね。それに尽きる。