ナマステ、インド在住のKome(@chankomeppy)です。
ついに、ついに、ついにーーーー!はじめてラダックに旅行します!
これまでインド各地様々なところに行ったが、ラダックには行ったことがない私。現採貧乏だったりタイミングが合わなかったりでチャンスがなかったが、ついに念願のラダックへ訪れる機会がやって来ました!
まずは準備編。
▼目次はこちら (クリックして表示)
はじめに:ラダックってどんなところ?
私のブログを読んでくださる方にこの説明は必要ないかもしれないが、一応…念のため…!
ラダックの歴史
ラダックの歴史は長く、約9000年前から人類が定住していた痕跡があるという。インドで生まれた仏教は、ラダックを通じてチベット、そして中国、日本へと伝わったとされる。8世紀ごろからチベット人が流入し、仏教の王国が建国された。
ラダックはチベット人入植前から17世紀ごろまで「低地」を意味する「Mar-yul(マルユル)」と呼ばれていたそうだ。ラダック地方は標高5000メートル超の山々に囲まれており平均標高も3500メートルなのでまったくもって低地ではないと思うのだが、周囲の山に比べれば人々が住んでいるところは低い、という意味なのだろうか…(←私の勝手な想像)
ちなみに現在の名称ラダック(Ladakh)の由来は、【La=峠】+【dakh=国】で、ラダック=「峠の国」を意味する。こりゃー、「低地」からずいぶんと発想を変えたようである。ラダックが全然低地ではないことに気づいたのだろうか…
脱線してしまったので話を戻す。
16世紀ごろ、中央アジアからのムスリム勢力による度重なる攻撃で弱体化していたラダックを統一する王が現れる。彼はレーの人々と同盟を組んでマルユル王国の王を廃位させ、「勝利」を意味する「ナムギャル」の姓を名乗り、新王朝「ナムギャル王朝」を興した。
初代ナムギャル王の治世中、現在のラダックおよびインドが所有を主張しパキスタンが実効支配している地域にまたがる「バルティスタン」(バルティーの国を意味し、現地住民はバルティと呼ばれる)という地域のバルティのムスリム君主が「ナムギャル王がムスリム支配者を殺害した」としてラダックに攻め入り、多くの仏教寺院(ゴンパ)が破壊された。今日、ナムギャル王以前の時代に建てられたゴンパはほとんど存在しないという。
初代ナムギャル王の息子は、レ―王宮を建設したり、破壊されたゴンパ(寺院)を再建したり、建設事業に積極的で、領土もスピティやザンスカールまで拡大した。このナムギャル王国は、19世紀にジャンムー・カシミール藩王国に編入されるまで存続した。
ラダックは1947年のインドパキスタン分割後もインドのジャンムー・カシミール州の一部であったがが、2019年にジャンムーカシミール州においてパキスタンに拠点を置くイスラム過激派組織による自爆テロが起こり、同年、分割以来同州に特別に認められていた自治権がはく奪されることになり、ラダックとジャンムー・カシミール地方は分割され、政府直轄のユニオン・テリトリー(連邦直轄領)となった。
参考:History of Ladakh - Wikipedia
ラダックの場所
ラダックはインドの最北部にある。中国およびパキスタンと国境を接しており、しかもこれが未確定の国境なのでここからここまでがラダックですよと明言するのが難しい。
▼以下は、国境未確定部分を示したもの。
インド側の主張としては、赤い部分がインド領土のカシミールで、POK(Pakistan Occupied Kashimir)と書かれた半透明の赤い部分がパキスタンに実効支配されているエリア。黄色い部分がインド領土のラダックで、中国に入り込んでいる部分(アクサイシン)が中国に実効支配されているエリア。
インド地図を使用する際に、パキスタンと中国に実効支配されているエリアをインドとみなしている地図を使用しないと一部のインド人から非難される。(本当に非難される)
ちなみに、日本の外務省のサイトに掲載されているインド地図にはインド側が主張しているエリアは含まれておらず、「政府が使用している地図だから正しい」と思ってうっかりインド人向けに使用してしまうと、インド人を不快な気持ちにさせてしまうのでご注意を~。(そして一部の輩は攻撃的に非難してくるので面倒。尖閣問題とか知らないくせに"自分たちのこと"に関しては口うるさくあーだこーだ言ってくる)
ラダック旅行の計画を立てる
参考にしたガイドブック
いつかラダックに旅行する際に使おうとパンデミック前の一時帰国時に購入していた地球の歩き方gem STONEシリーズの56番、「ラダック|ザンスカール|スピティ」を参考にした。
当時の私グッドジョブ。日本語でこれに勝るラダック解説本はないのではないだろうか。
著者の方ブログも発見したので貼っておきます。本当にとても参考になる。
ラダックまでの行き方
ムンバイからは飛行機一択、ラダックの最大都市レーまで直行便が出ているのでそれを利用する。ムンバイからだとなかなか遠くて、飛行時間は3時間もかかるよ~💦
航空券は直前に高くなったら嫌だったので5月末に予約したのだが、実はさきほど運賃を確認したら今の運賃の方が安くなっていたという… 燃油サーチャージが下がったからかな?せっかく早く予約したのに5000ルピーくらい多く払っちまったという悔しい結果に…!
一般的にはインドの航空券は早く予約した方が安くて、直前になると高くなる。だいたい出発日の2週間~3週間くらい前から値上がり始めるんだけどね、今回は早めに予約したことがあだとなったわ。
夏場であれば飛行機以外の選択肢もある。標高の急激な変化を嫌う人は体への負担を考慮してシュリーナガルから車で行くそうだが、シュリーナガルからレーまで陸路で10時間以上もかかる。個人的にはそんな長時間も車で移動する方が違う意味で体に負担がかかる気がするのだが(腰が崩壊しそう)。インド人は身体的にタフな人が多いよね。でこぼこ道に慣れて体幹がナチュラルに鍛えられているのだろうか。
インド人メンズたちの憧れはバイクでラダックロードトリップ。デリーあたりから出発してる人が多いような気がする。YouTubeでラダック情報を調べると、バイクでロードトリップをしている人がいかに多いかがわかる。
現地での滞在プラン
旅行期間は1週間ほど。
- パンゴンツォ(映画「きっとうまくいく」のロケ地として有名)に行きたい!
- ナブラ渓谷に行きたい!
- トレッキングしたい!
ということは決まっていたので、上述のガイドブックに載っていたレーの旅行代理店数社に連絡し、一番レスが早くリーズナブルな価格を提示してくれたところにお願いすることにし、以下の旅程を組んでもらった。
- 1日目
✈午前中にレー到着。
インナーラインパーミット取得、高所に慣れるため終日休息
🛏レーのゲストハウス泊 - 2日目
🚙ヌブラ渓谷へ(レーから125キロ、3-4時間程度)
車で行くことが出来る世界で最も高い場所にある峠の一つであるカルドゥング・ラ(カルドゥング峠:標高5359m)を通る。
デスキット(Deskit)でモナスタリーを訪れ、<フンダル(Hundar)の砂漠でキャメル・ライド。
🛏フンダルのゲストハウス泊 - 3日目
🚙トゥルトゥク村へ(フンダルから85キロ、2時間程度)
パキスタンが実効支配している地域の停戦ラインから10キロほどしか離れていない場所にある。ラダックの歴史のところで触れた「バルティスタン」に属し、住民はバルティのムスリム。
🛏フンダルのゲストハウス泊 - 4日目
🚙パンゴン・ツォへ(フンダルから240キロ、6-7時間程度)
🛏パンゴン・ツォ周辺の村でホームステイ - 5日目
🚙レーへ(パンゴン・ツォから225キロ、5-6時間程度)
車で行くことが出来る世界で最も高い場所にある峠の一つであるチャング・ラ(チャング峠:標高5360m)を通る。
道中、ティクセ・モナスタリーとシェイ王宮に寄る。
🛏レーのゲストハウス泊 - 5日目
🚙ジンチェンへ(レーから25キロ、1時間弱程度)
ルムバクまでトレッキング(3-4時間)
🛏ルムバクでホームステイ - 6日目
ストクまでトレッキング(6-7時間)
🚙レーに戻る(ストクから15キロ、30分程度)
🛏レーのゲストハウス泊 - 7日目
✈ムンバイに帰る
全旅程の交通費とトレッキング代を合わせて4万5000ルピーくらい(8万円弱)。宿代は含まれていない。宿代も入れると、+1万ルピーくらい?かな、多分。友人と割るので、1人頭3万ルピー弱(5万円弱)といったところ。
他の旅行代理店は、宿代込みで似たような旅程が8万ルピーとか9万ルピー(≒約15万円)で!ヒェッ💦車をチャーターしてラダックを旅するのは高ぇので、バイクを運転できてかつ日数を確保できるならバイクでロードトリップするほうが金銭面的にはええのかも。だからYouTubeに上がっているインド人のラダック旅行動画はロードトリップばかりなのかしらねぇ。
///追記///
…という予定であったが、航空券を早く予約したがゆえに燃油代5000ルピーを多く払うのが悔しかったので、帰りの便を翌日に変更し、予約時と現在の航空券代の差額である5000ルピーを返金してもらうことにした。滞在日数が一日伸びたので、7日目を下ラダック観光に充て、8日目にムンバイに帰ってきた。下ラダック周遊⇔レーの日帰りタクシー代は7000ルピーくらいだったよ。
ラダック旅行に向けて購入したもの
広角レンズ
以前スピティ(ラダックと似たような地理・文化圏)を訪れた際、人生で初めて天の川を見て感動した。
その際はキットレンズ+三脚なしだったため、今回はちゃんと撮影したいと思い、広角レンズ(AF-P DX NIKKOR 10-20MM F/4.5-5.6G VR)をアマゾン・インディアで購入。お値段は2万5000ルピー(4万円強)也。こういうものは日本で買うよりも高いんだよね。日本だと3万5000円くらいで手に入るし、メルカリなどでもっと安く中古品を購入できるから羨ましい。それでも5000円くらいの価格差なら全然許容範囲。ものによっては日本での販売価格の2倍以上することもあるからね…
私にとってはレンズに2万5000ルピーは大奮発であるが、レンズ業界の中では超低価格帯。ガチ勢にはもの足りないのかもしれないが、私のようなミーハーカメラユーザーにはこれでも十分すぎますわ。
ちなみに、一緒に旅行する友人いわくiPhone 14Proであればスマホのカメラで天の川が撮影できるとのこと。iPhone最上位モデルすげぇ…。
三脚
レンズとあわせて三脚もアマゾン・インディアで購入。インドではカメラを持っている人はガチ勢ばかりで、ほとんどの人はスマホのカメラで満足している。そのため、アマゾンで三脚を検索すると、①スマホ用の軽くてすぐに倒れそうなちゃっちい三脚、または②ガチ勢向けの5000ルピー以上する三脚の2オプションしかヒットせず、ミーハーの私は完全に詰んだ。
「クソ・・・ガチ勢向けの三脚を買わざるを得ないのか・・・高ぇよ・・・」
そう思いながら下にスクロールしていくと、ミーハー向けのイイ感じの三脚を発見。俯瞰撮影もできるし、一脚としても利用できるという、ミーハーの心をくすぶる商品設計が気に入り、ポチッた。
届いてみてびっくり、クソデケェwww 商品タイトルをよく見ると高さ5.83フィート(177センチ)と書いてある。完全に見逃がしていた。脚をここまで伸ばして使用することはないと思うが(不安定になりそうだし)、こんなに伸びるのもまたミーハーの心に刺さるものがある。
ダイアモックス
ラダックは高所に位置するため、高山病にかかりやすい、ということでラダックに旅行する皆さんは高山病の薬を服用すると聞いた。
無知なので、ツイッター知恵袋でラダック経験のある先輩方に教えていただいた。ggrksと言われるかもしれないが、ネットにある情報よりも経験者の情報のほうが参考になるんだもん…
ダイアモックスですかね
— いーぴん🇮🇳 (@tanpindorani) July 27, 2023
先週ラダックに行ってましたがこの薬のおかげ?で高山病にはなりませんでした!
気持ち悪くなる前から飲まないと時すでに遅しになります!!
— yuka in mumbai (@YukaMangalam) August 5, 2023
日本のサイトだと1/2とか書いてあるけど、私は普通に1錠飲んでました(ヒマーチャルの医師に言われた通り) pic.twitter.com/GLSkBgtGk4
前日から飲んだらいいみたいですねー。私はレーに行く日のデリー空港の薬局で買ったのでその場でとりあえず半錠飲みました。予防なので痛くなってからは遅いよー。
— 🐈 بلی 🇮🇳 (@billi1126) August 5, 2023
めっちゃトイレ近くなったので一日しか飲んでないので効果は分かりません😅
1シート15錠、60ルピーでした。100円で高山病から身を守れるとは、なんてすばらしい薬なのか!!!
なお、高山病予防の薬として知られているが、本来は「心臓病によって引き起こされる腫れを治療する利尿薬」であるとのこと。
旅行中は数時間におよぶ車移動があるんだけど、道中トイレが大丈夫かだけ心配~💦トイレ休憩する場所、途中にあるよね?!(と信じたい)
はじめてのラダック旅行。ワクワクです。
てなわけで、明日から初💓ラダックです!
早朝のフライトに乗ること(7時半発なので遅くとも6時までには空港に着いていたいため、5時までに起きなければいけない)が最大ミッション。今日は21時までには布団にはいろう。
ちなみに、さっきダイアモックスを服用したのだが、すでに尿意を感じている・・・気持ちの問題か?それとも即効性があるのか?😂道中のトイレ問題だけ未だに心配です。
では、旅行後にまた続きを書きまーす。いってきます。
▼つづき indoyuruyuru.com